家の近所にある施設で気になってはいたのですが、
車のビュンビュン通る国道1号線沿いのとても美術館があるとは
思えない場所にあり、しかも同じ建物の1階にはエロいDVDが
山ほど売っているであろう店が照明をギラギラさせているので、
本当に美術館なのだろうか…探偵ナイトスクープで言う「パラダイス」的な
施設ではなかろうか…とおそるおそるでしたが行ってみました。
端から見ると真っ昼間からエロDVDを買いに行くおっさんに
見えただろう。
DVD屋を通り過ぎるともう一つ入り口があり
そこが美術館の入り口で、何だか薄暗いなあと思いながら
扉を開けると年配の女性が2人おられた。
私に気づいた女性が「なにか?」と尋ねて来たので、
少しビックリして思わず「ここは…美術館ですか?」と
質問で返してしまった。
それでどうやら客のようだと気づいてもらえたらしく、
「すぐ準備します」と仰って、上階へ登って行った。
空調や照明を整えに行ってくれたようである。
入場料500円を支払い上階へ登ると、
ロダンやブールデル、マイヨールのブロンズ像、ガレのランプ
それに洛中洛外図、そのほか可愛らしい郷土人形等が、
展示されていた。個人的には能面を象った帯留めの展示があり非常に
見事でかっこ良く感動しました。
失礼な言い草ですが「ちゃんとした美術館だ…」
と驚いてしまいました。
取りあえず客が自分のみだったので、絵や人形についての説明を
丁寧にしてくださって、美術館を堪能できました。
美しい展示品を見ながら、この真下にはエロいDVDが
沢山あるのだなと思うと、不思議な気分になった。
※追記:現在建物は閉鎖・解体されています。